Q.寝過ぎて、頭が痛い気がする。寝過ぎって、よくないの？？
A.日頃の睡眠不足を補おうと週末に長時間寝たあと、元気になるどころか頭痛で困ったという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。頭重感や吐き気まで出ることもあります。これらは寝過ぎによる血管拡張や首や肩の筋肉の張りによるものとされています。疲労回復のためにと長時間寝たことでかえって不調を来すのですから皮肉なものです。
長時間の睡眠は、これら不快な症状をもたらすだけでなく、次の睡眠に影響を与えて生活リズムを乱す原因ともなります。一般的な睡眠時間は7-9時間とされますが、4-11時間であれば正常な睡眠時間といえます。しかし必要な睡眠時間は年齢だけでなく個人によっても違いますので、不快な症状を出さないようにするために、いつもの睡眠時間より2時間長い程度でおさえてみてください。そして、もし睡眠が十分でないと感じたときは、1度起きたあとにまた昼寝をするか、その晩は早寝するようにしましょう。何よりも平素の睡眠不足が続かないようにしたいものです。
長時間の睡眠と疾患に関する報告は色々ありますが、その解釈には注意が必要です。睡眠時間と何らかの病気との関連ありという報告は、あくまで関連がみられたということで、睡眠時間の長いことがその病気の原因だと言えるわけではありません。ニワトリと卵とどちらが先かの議論に似ていて、睡眠時間が長いからその病気になるのではなくて、病気のために睡眠時間が長くなっている可能性もあるからです。自分の睡眠が異常だと思われる場合は睡眠専門の病院を受診してください。
東京衛生アドベンチスト病院監修