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γ-GTPだけが基準値より高い

γ-GTPだけが基準値より高い

Q.73歳の主婦です。γ-GTPだけが基準値より高い。
どうしたら低くなりますか?お酒飲みません。甘いものも食べません。

A.γ-GTPは肝臓や胆管の細胞がこわれたことの指標として利用され、アルコール性肝障害、慢性肝炎、胆汁うっ滞、薬剤性肝障害などの肝臓、胆嚢の病気や膵臓の病気で高くなります。
γ-GTPだけが基準値を超えて高いときにまず疑うのがアルコール性肝障害です。ご質問の方はお酒を飲まれないのでアルコール性肝障害ではないことは確実ですが、肥満あるいは太り気味ということはないでしょうか?最近アルコールとは無関係に、栄養過剰や肥満がもとでγ-GTPが上昇する、非アルコール性脂肪肝(NAFLD: Non-Alcoholic Fatty Liver Disease)、非アルコール性脂肪性肝炎(NASH: Non-alcoholic steatohepatitis)といわれる病気が増えてきており、注目されています。GPT(ALT)と呼ばれる肝機能の値も高いことが多いですが、正常上限のこともあります。甘いものは食べないとのことですが、甘いものを食べることと栄養過剰・肥満は必ずしも一致しません。BMIは25未満であれば適正体重ですが、適正体重であっても肝臓への脂肪沈着がおこるー多くの場合、その人自身の体重としては多すぎることもあります。

飲酒、過栄養、肥満と関係なく、服薬中の薬の影響のほか、膵臓の病気、体質(遺伝)で高いこともあります。体質の場合は、肥満がない若い頃からγ-GTPが高いとか、家族にもγ-GTPだけが高い人がいる、などが参考になります。

γ-GTP高値の原因を知るためには詳しい検査(他の血液検査や腹部超音波検査など)と経過観察による数値の変化をみることが必要ですから、1回だけの検査でどうしたら低くできるかを考えるのではなく、まずは医療機関を受診してください。

東京衛生アドベンチスト病院監修

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