バランスのとれた栄養は心と体に良い影響を与えます。
世界保健機関(WHO)は、加工肉と赤肉は発がん性のリスクがあるという実験結果を発表しました(2015年)。一日50グラム摂取する場合、発ガン率が18%増加するということは、第1級発がん性物質といっても過言ではありません。
長寿村のロマリンダに住んでいる人たちは、できるだけ肉類を避け、菜食を心がけています。肉類のない菜食では必須栄養素を取ることができないという主張がありますが、実際は、野菜、果物、ナッツ類、海藻類などでさらにバランスの取れた健康的な生活を送ることができるのです。また、肉類の生産によってもたらされる環境破壊を減らし、同時に動物の生命を尊重することができます。
バランスの良い食事
感染症を予防するためには、手洗い・うがいをすること、マスクを着用することはもちろん大事ですが、同じ環境にいても感染しないために自分自身の免疫力を高めておくことが大切です。
免疫機能を活性化するには、炭水化物、脂質などのエネルギーが必要になりますが、このエネルギーの生成にはビタミン、ミネラルが不可欠です。免疫機能を発揮する物質を作りだすにはたんぱく質が必要で、さまざまな外敵と戦うためにはビタミンEやビタミンCなどの抗酸化物質が必要になります。
このように、免疫力を高めるためにはたくさんの栄養素が関わっていて、栄養価の高い食品をバランスよく食べることが大切なのです。
- 偏食をせず、季節にあったいろいろな種類の食品をとる。
- よく噛んで食べ、腹八分目にする(体重が変化しない程度)。
- 繊維質が多く含まれているものをとる(穀・豆・類、野菜、海藻類、果物、ナッツ類など)。
- タンパク質、脂肪の取り過ぎに気をつける。
- 砂糖、塩分、香辛料は控え目に。
- 熱すぎるものや、冷たすぎるものはさける。
- 夜食、間食はしない。
- 環境、病気、抗生物質などの影響を大きく受ける肉類、魚介類をさける。